豆腐は非常に栄養が豊富な食材です。特に良質なタンパク質を豊富に含んでいるため、「畑の肉」とも呼ばれます。
お肉と違うのは、コレステロールの心配がないことと、カロリーが低いこと。
ですので、豆腐はダイエット時などの栄養補給に向いている食材と言えます。
そんな豆腐には、どのような栄養が含まれ、どのような効果・効能があるのか、食べ過ぎた場合の症状について掘り下げていきます。
SPONSORED LINK
豆腐の栄養・カロリー
豆腐は大豆から作られています。大豆は栄養豊富な食材ですが、大豆のままではあまり消化が良くなく、豆腐にすることでそのほとんどが吸収できるようになります。
豆腐には三大栄養素のうち、特に良質なタンパク質と脂質を豊富に含んでいます。
さらにコレステロールを下げるレシチンや、美白効果が期待できる大豆イソフラボンなどを含んだ非常に栄養豊富な食材です。
カロリー
- 絹ごし豆腐100gあたり…56kcal
- 木綿豆腐100gあたり…72kcal
ご飯茶碗1杯が240kcalなので非常に低カロリーと言えます。
タンパク質
タンパク質は人体のあらゆる部分の形成に不可欠な成分で、健康な体づくりには欠かせないものです。
豆腐はタンパク質のなかの必須アミノ酸9種類をバランスよく含んでおり、アミノ酸の含有量を数値で表したアミノ酸スコアで100点をとるほどです。
お肉などに含まれる動物性たんぱく質は、取り過ぎるとコレステロール増加の可能性がありますが、豆腐のたんぱく質は植物性タンパク質でコレステロールの心配がないどころか、コレステロールを抑える働きがあります。
脂質
豆腐は意外にも脂質を多く含みます。
脂質はエネルギー源として不可欠です。
太るというイメージがあるかもしれませんが、豆腐の脂質は不飽和脂肪酸と呼ばれるものでコレステロールの心配がなく、逆にコレステロールを下げる効果が期待できるリノール酸が含まれるため、高血圧予防や成人病予防などに良いとされています。
大豆レシチン
レシチンには乳化作用があり、血管内に付着したコレステロールなどを溶かして血管内が細くなるのを防いでくれます。
また、レシチンには、コリンという成分が含まれますが、そのコリンはアセチルコリンへ合成されることによって神経伝達物質として働くため、脳を活性化して記憶力や学力の向上、アルツハイマーの予防などに期待がよせられています。
大豆サポニン
豆腐の苦みの成分サポニン。
サポニンには細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用や、血中コレステロールを下げるなどの働きがあり、成人病の予防などに効果が期待できます。
大豆イソフラボン
女性ホルモンと同じような働きをする、大豆イソフラボンを含みます。
大豆イソフラボンはその働きから、更年期障害の改善や、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ効果などが期待できます。
オリゴ糖
オリゴ糖は腸内で、ビフィズス菌の栄養分となることで、ビフィズス菌の増加に効果が期待できます。
腸内のビフィズス菌が増えると腸内が活発化し、腸内環境が整い、免疫力の向上や肌あれの予防などにつながります。
ミネラル類
豆腐はカリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄分・亜鉛・銅・マンガンなどのミネラル類を含みます。主要なミネラルは以下の通りです。
カルシウム
日本人にもっとも不足していると言われるカルシウム。健康な骨や歯の形成に必要不可欠な成分です。
不足すると骨折しやすくなったり、骨粗しょう症などの危険性があります。
マグネシウム
マグネシウムはカルシウムの働きを助けたり、動脈硬化や高血圧の予防に効果が期待できます。
SPONSORED LINK
豆腐の嬉しい効果・効能について
ダイエット効果
ダイエット時はタンパク質がどうしても不足しがちで、その結果肌荒れや免疫力の低下が起こってしまうことが多いですが、豆腐なら良質なタンパク質を豊富に含むためその心配がありません。
しかも、大豆はカロリーが低く、たんぱく質はお肉並に含まれていることから、お肉を豆腐で置き換えるダイエットが有効と言えます。
また、大豆サポニンには、満腹中枢を刺激し満腹感を得られることから、食べ過ぎの防止にもつながるのでさらに効果があがりやすいでしょう。
動脈硬化の予防や高血圧の予防に
豆腐に含まれる大豆レシチンは、乳化作用があり、血管内に付いたコレステロールを溶かしてくれる働きがあります。
また、大豆サポニンやリノール酸にもコレステロールを下げる作用があるため、さらに効果的と言えます。
これらの作用により、血流をサラサラに正常に保ち、高血圧や動脈硬化の予防につながるとされています。
脳を活性化し記憶力の向上に
大豆レシチンが体内に入ると、コリンという成分が生まれます。
コリンは脳内でアセチルコリンにかわり情報伝達物質として働くため、物忘れ防止や記憶力の向上に効果があるとされています。
乳がんや骨粗しょう症の予防にも
大豆イソフラボンは女性ホルモンと似たような働きをします。
女性ホルモンが低下すると、乳がんや骨粗しょう症、更年期障害などを引き起こす危険性があるため、大豆イソフラボンを摂取することはこれらの予防につながります。
また、カルシウムも含まれていているため、骨粗しょう症の予防にはさらに効果的で、イライラなどのストレスの緩和にも効果が期待できます。
豆腐を食べ過ぎると…
豆腐を食べ過ぎると、以下のよう症状が出る場合があります。
おならに匂いがきつくなる
豆腐にはタンパク質が豊富に含まれますが、タンパク質が腸内で分解される過程で匂いのきついガスを発生するため、おならの匂いもきつくなる可能性があります。
お肉を食べ過ぎるとおならが臭くなるといいますが、お肉にもタンパク質が含まれるため臭くなるんです。
タンパク質を分解する場合にガスが発生するのは仕方がないことですが、気になる方は夜に食べるようにしてはいかがでしょうか。
お腹を下す
食べ過ぎると、豆腐のにがりが原因でお腹を下すこともあります。
にがりは塩化マグネシウムという成分ですが、これは下剤に使われている成分でもあり、食べ過ぎるとお腹を緩くしてしまう可能性があります。
ホルモンバランスが崩れる
大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをするため、過剰に摂取するとホルモンバランスを崩し、生理周期の乱れなどが起こる可能性があります。
豆腐の1日の適量は
大豆イソフラボンの1日の目安は、70~75mg。豆腐でいうと1日1丁程度になります。
注意してもらいたいのが、大豆イソフラボンは豆腐だけではなく、納豆や豆乳にも同じように含まれています。
- 豆腐1丁に70mg程度
- 23納豆1パックに36.8mg程度
- 豆乳(200ml)に50mg程度、
他の食材でも摂取される方は、豆腐は1日半丁程度に抑えておくのが良いでしょう。
まとめ
豆腐は良質なタンパク質を非常に豊富に含んでおり、嬉しい効果・効能もあります。
カロリーも低く、栄養成分が太りづらいものばかりのためダイエットには向いています。
ただし、食べ過ぎた場合、ホルモンバランスを崩してしまうなどの症状がみられるので、適量を守って食すようにしてください。