大根は95%が水分と言われており、カロリーは非常に少ない野菜ですが、水分以外の部分が少ないので栄養的にはそこまで優れた食材ではありません。
ですが、葉の部分は緑黄色野菜の1つで非常に栄養が優れていますし、根の部分にも消化・吸収には欠かせない酵素が含まれており、優れた効果を発揮する特徴的な野菜です。
そんな大根のどのような栄養が含まれ、どのような効果・効能があるのか、食べ過ぎた場合どうなるのか、賞味期限はどうなのかといった情報について掘り下げていきます。
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大根の栄養とカロリーについて
カロリー
- 100gあたり18kcal
- 大根1本1000gとすると丸ごと食べても180kcal
ご飯一杯が約240Kcalなので非常に低カロリーと言えます。カロリーのことは気にしないでもいいレベルでしょう。
根の部分の栄養や成分
ビタミンC
皮の近くに多く含まれていますので、大根はできるだけ皮ごと食べるようにしたいところです。
ビタミンCにはコラーゲンの生成をサポートしたり、疲労回復、免疫力向上などの効果が期待できます。
イソチオシアネート
イソチオシアネートは大根をおろすことで生成されます。辛みを感じるのはこの成分があるからです。
イソチオシアネートには、殺菌効果、がんの予防、血液をサラサラにする、アンチエイジング効果など様々な効果が期待できます。
大根をすりおろしてからどんどん分解されていくので、なるべく早め、できれば15分以内に食べるようにしましょう。
酵素
大根で最も特徴的な成分はこの酵素ではないでしょうか。
ジアスターゼ・プロアテーゼ・リパーゼ・オキシターゼといった酵素が含まれています。
酵素は体内での消化に欠かせない成分です。もともと人体で作られますが、1日に作られる量は決まっており、食べ物からもきちんと酵素を摂取することが大切です。
三大栄養素でもある、「デンプン」・「タンパク質」・「脂肪」を分解するにはそれぞれ違った酵素が必要ですが、大根にはすべてに対応する酵素が含まれているのです。
なにを食べたかも大切ですが、もっとも大切なのは何をきちんと消化出来たかですので、大根に含まれる酵素は非常に大切と言えます。
食物繊維
大根には不溶性食物繊維が含まれます。
不溶性食物繊維は「水に溶けない食物繊維」という意味で、胃や腸で水分を吸収し大きくなります。
その結果、腸を刺激し便通が良くなったり、不要物を一緒に排出してくれるのでデトックス効果も期待できます。
ビタミンP
大根の皮に多く含まれています。
ビタミンPはビタミンCの吸収を高めてくれたり、毛細血管を強くする効果が期待できます。
カリウム
大根にはカリウム含まれており、根菜の中では含有量が多いほうですが、全野菜のなかではそこそこ多いくらいの含有量です。
カリウムには取りすぎた余計な塩分を排出する働きがあり、高血圧予防などの効果が期待できます。
ちなみに、大根を干して切り干し大根などにするとカリウムが増え、野菜の中でもトップクラスの含有量となりますので、効率的にカリウムを摂取したい方は干して食べるのがおすすめです。
葉の部分の栄養や成分
大根の葉は緑黄色野菜の1つで栄養が豊富です。食べすに捨てる方もいらっしゃいますがこれを機に是非食べるようにしてください。
βーカロテン
βーカロテンは体内でビタミンAとして働き、皮膚や粘膜を保護する働きがあります。
ビタミンC
抗酸化作用や疲労回復などに効果が期待できます。
鉄分
鉄分が豊富で、ホウレンソウと並ぶほどの含有量を誇ります。鉄分は貧血予防などの効果が期待できます。
カルシウム
骨や歯を丈夫で健康に保つために欠かせない成分です。
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大根の効果・効能について
ダイエット効果
大根ダイエットという言葉があるくらい大根はダイエットに向いている野菜です。
大根に含まれる辛み成分イソチオシアネートが代謝を活発にしダイエット効果的であることと、大根のカロリーが非常に低いため多めに食べることができるからです。
気を付けなければいけないのが、イソチオシアネートは大根をおろしたときに発生するのと、熱に非常に弱いことです。
イソチオシアネートを摂取する場合は生の大根おろしをいただくようにしましょう。
アンチエイジング
イソチオシアネートには抗酸化作用があり、活性酸素を除去し体外へ排出するデトックス効果が期待できます。
また、ビタミンCにも同様に抗酸化作用があるため、ダブルで効くことになり、老化防止・アンチエイジングに期待できます。
ビタミンCに関しては大根の皮により多く含まれているので、皮もいただくようにしましょう。しっかり洗えばおいしいですよ。
しわ・しみの防止
大根の根や歯に含まれるビタミンCには、コラーゲンの生成を助ける働きがあり、しみやしわの予防、お肌の張りを保つなどの効果が期待できます。
むくみの防止
塩分を多くとりすぎるとむくみの原因となります。
大根に含まれるカリウムには余計な塩分を体外へ排出す働きがあるので、むくみの予防に繋がります。
ビタミンCに関しては大根の皮により多く含まれているので、皮もいただくようにしましょう。しっかり洗えばおいしいですよ。
便秘解消
大根の不溶性食物繊維の働きにより、腸内の運動が活発になり便秘予防につながります。
有害物質のデトックス効果も期待できるので腸内環境改善にも期待できます。
胃腸の調子を整える
大根の酵素の働きにより、消化がスムーズに促進され、胃もたれや胸やけの解消に役立ちます。
また、酵素の1つ、オキシターゼには、魚の焦げ部分などの発がん性物質を解毒する効果があるとみられています。
焼き魚と一緒に大根おろしを食べるのは非常に相性がいいんですね。
風邪予防・ストレス防止
ビタミンCには免疫作用や疲労回復、抗ストレス作用があるため、風邪の予防やストレスの多い人にはおすすめです。
効果的に大根の栄養を摂取する食べ方
大根に含まれているビタミンCや消化酵素は非常に熱に弱い成分です。また、皮の近くにより多くの栄養が含まれていることを考えると、やはり皮つきを生で食べるのが一番栄養が摂取できるでしょう。
殺菌作用や血液をサラサラにしてくれるイソチオシアネートはおろした時に発生するので、皮つきの大根おろしがおすすめです。ただし15分程度で分解されてしまうので、難しいですがおろしたてをいただくようにこころがけましょう。
もう1つの方法として、大根は乾燥させることで非常に栄養が増えるので、切り干し大根などにしていただくのもおすすめです。
干すことでカルシウム・ビタミンB群・カリウム・食物繊維・鉄分などが大幅に増え、鉄分に関しては生の時の30倍近くまで増えるそうです。しかしカロリーは上がるので食べ過ぎには注意していく必要があります。
大根を食べ過ぎるとどうなる
大根は体を冷やす作用があり、生で食べ過ぎると体の冷えに繋がることがあります。体が冷えてしまうと、胃腸の働きも鈍くなり下痢などにつながる可能性も。
また辛み成分のイソチオシアネートには殺菌作用があり、大量に摂取しすぎると、胃が弱い方などは胃痛などにつながることも。
どんな食材も食べ過ぎは良くないものです。適量というのは決まってないのですが、1日5cm程度なら特に問題ないでしょう。そのあとは自分の体調と相談しながらどこまでなら大丈夫か知っていくことが大切です。
賞味期限・保存方法
賞味期限
大根には決められた賞味期限はなく腐ってなければ食べられます。温度にもよりますが、目安としては
- 寒い時期…1か月程度
- 暖かい時期…1週間程度
です。
基本的には常温で保存ができますが、切ったりした場合や室温が高い場合は冷蔵庫に入れるようにしたほうが良いです。
まとめ
大根は水分が多く非常にカロリーが少ない野菜です。栄養自体がそこまで多いわけではありませんが、酵素が豊富で人体に良い影響を及ぼします。
ただし食べ過ぎると、体を冷やしてしまったり胃痛を起こす可能性があるのでそこだけ注意しましょう。